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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻5号

2001年05月発行

臨床報告

乳頭上新生血管を伴った網膜色素変性症の硝子体手術の1例

著者: 林振民1 林麗如1 伊勢武比古1 鈴木君代1 筑田眞1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院眼科

ページ範囲:P.991 - P.995

文献概要

 28歳女性が最近の両眼視力低下で受診した。矯正視力は右0.2,左0.3であった。両眼の眼底に典型的な網膜色素変性症の所見,乳頭上新生血管と網膜増殖膜があり,左眼にはさらに硝子体出血があった。蛍光眼底造影で網膜色素変性症に相当する所見と乳頭上新生血管からの色素漏出があった。両眼とも10°の求心性視野狭窄があり,網膜電図は消失型であった。両眼に硝子体手術を行い,増殖組織を除去した。術中の眼底への光曝露を最小限にとどめ,術中の高眼圧を避け,手術時間を短くすることで,視機能への悪影響を防ぐよう留意した。以後の約2年間,増殖膜,新生血管,硝子体出血などの再発はなく,視力は右0.3,左0.2で安定している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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