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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

臨床報告 カラー臨床報告

中心性漿液性脈絡網膜症様の症状を呈した脈絡膜色素性母斑の2症例

著者: 小林かおる1 山田晴彦1 和田光正1 高橋寛二1 松村美代1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1057 - P.1061

文献概要

 脈絡膜母斑に中心性漿液性脈絡網膜症に酷似する漿液性網膜剥離が黄斑部にある2眼2症例を経験した。1例は51歳男性,他の1例は34歳女性であった。脈絡膜母斑は低蛍光を呈した。網膜剥離の内部に蛍光色素の漏出があった。蛍光漏出点のある1例には,中心性漿液性脈絡網膜症に準じる弱い光凝固を行った。網膜剥離は消失したが,新しい漏出点が出現し,中心性漿液性脈絡網膜症よりも難治であった。これら2症例は,黄斑部の脈絡膜母斑に漿液性網膜剥離が併発し得ることを示している。脈絡膜母斑の診断にはインドシアニングリーン蛍光造影が有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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