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特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 特別講演
ぶどう膜炎の免疫学
著者: 櫻木章三1
所属機関: 1秋田大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1065 - P.1071
文献購入ページに移動はじめに
免疫現象が関与しない疾患はないといってよいまでに免疫学の守備範囲は拡大した。眼科領域では,ぶどう膜炎を免疫現象で解釈できる代表的疾患として理解してきた。ただ,原因不明の疾患の多くを免疫疾患というあいまいな概念で理解せざるを得なかったことも確かである。ステロイドの発見後は,ステロイドが著効する疾患とした,同じくあいまいな概念での理解と共存した時期を経てきた。
免疫学が分子生物学的手法で解析されるに至り,免疫現象を細胞・分子レベルで解釈することが可能になり,今までのあいまいさや隔靴掻痒の感からようやく解放されつつあるといってよかろう。人のぶどう膜炎への外挿の適否はさておき,実験的自己免疫性ぶどう膜炎experimental auto—immune uveitis (EAU)の解析結果は多くのことを教えてくれた。
免疫現象が関与しない疾患はないといってよいまでに免疫学の守備範囲は拡大した。眼科領域では,ぶどう膜炎を免疫現象で解釈できる代表的疾患として理解してきた。ただ,原因不明の疾患の多くを免疫疾患というあいまいな概念で理解せざるを得なかったことも確かである。ステロイドの発見後は,ステロイドが著効する疾患とした,同じくあいまいな概念での理解と共存した時期を経てきた。
免疫学が分子生物学的手法で解析されるに至り,免疫現象を細胞・分子レベルで解釈することが可能になり,今までのあいまいさや隔靴掻痒の感からようやく解放されつつあるといってよかろう。人のぶどう膜炎への外挿の適否はさておき,実験的自己免疫性ぶどう膜炎experimental auto—immune uveitis (EAU)の解析結果は多くのことを教えてくれた。
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