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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

硝子体手術によって改善した乳頭浮腫の1例

著者: 鈴木由美1 平形明人1 三木大二郎1 森村佳弘1 岡田アナベルあやめ1

所属機関: 1杏林大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1089 - P.1093

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 55歳男性が両眼の飛蚊症と霧視で受診した。約2か月前から感冒様症状,意識障害,播種性血管内凝固症候群があり,中心静脈栄養を受けていた。視力は良好で,軽い硝子体混濁があった。両眼の霧視はその後増悪し,7か月後に乳頭浮腫と嚢胞様黄斑浮腫が生じた。全身検査で原因は特定できなかった。右眼に診断的硝子体手術を行い,後部硝子体膜が乳頭面に癒着していた。ステロイド薬の全身投与を行い,右眼の炎症所見は消退した。持続する左眼の乳頭浮腫と黄斑浮腫に対し,硝子体手術で硝子体の乳頭牽弓を解除した。乳頭浮腫と黄斑浮腫は速やかに改善した。ぶどう膜炎の原因は特定できなかったが,硝子体の乳頭牽引が慢性ぶどう膜炎様の炎症に関与する可能性が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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