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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

角膜移植術後の遷延性角膜上皮欠損でPCR法にて単純ヘルペスウイルスが検出された2例

著者: 久持彩子1 鶴秀敏1 門田遊1 鶴丸修士1 杉田稔1 田口千香子1 木原邦博1 佐野裕子1 山川良治1

所属機関: 1久留米大学医学部眼科学講座

ページ範囲:P.1117 - P.1121

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 70歳と55歳男性の左眼に全層角膜移植術を行った。術前診断は,それぞれ真菌性角膜潰瘍と,虹彩切開術後の角膜浮腫であった。角膜移植後に拒絶反応が起こり,免疫抑制剤投与中に遷延性角膜上皮欠損が生じた。両症例とも,上皮欠損は母角膜と移植片にまたがり,創部に沿った不整な形で,典型的な上皮型角膜ヘルペスの所見ではなかった。しかし,角膜上皮のPCR法による検査で単純ヘルペスウイルスが検出され,アシクロビル投与で角膜上皮欠損が消失した。角膜疾患で臨床所見のみでは診断が困難な場合にPCRが有用であることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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