臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集　（4） 原著

新しいコントラスト感度検査装置（CAT−2000）試作機の評価

著者： 李俊哉¹ 滝本正子¹ 簗島謙次¹ 林弘美¹ 中嶋花子² 志和利彦² 大原國俊² 平上智子² 稲垣泰子³ 脇大悟⁴ 宗像夏樹⁵

所属機関： ¹国立身体障害者リハビリテーションセンター病院眼科 ²日本医科大学限科学教室 ³千種ニュータワービル眼科 ⁴メニコン ⁵ナイツ

ページ範囲：P.1147 - P.1150

　網膜コントラスト感度検査装置としてCAT−2000を試作した。本装置はランドルト環を用い，視標面の輝度が一定に設定され，任意のコントラスト感度測定が可能である。これを使って，視力1.0以上の正常眼61眼，偽水晶体眼38眼，白内障眼52眼の3群で，昼間視，グレア負荷昼間視，夜間視，グレア負荷夜間視の状態でコントラスト感度を測定した。白内障群は，他の2群に比べ，昼間視，グレア負荷昼間視，グレア負荷夜間視でのコントラスト感度の低下を示した。本装置によるコントラスト感度測定は，日常生活上での視機能評価法として有用であると結論される。