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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

眼内レンズ挿入術による緑内障予後

著者: 山川慶太1 渡辺めぐみ1 吾妻潤子1 齋藤了一1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1151 - P.1154

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 過去8年間に白内障手術と眼内レンズ(IOL)挿入術を行った緑内障88眼72症例を検索した。年齢は平均69.5±13.8歳であり,1年以上の経過を観察した。白内障術式,IOLの種類,IOLの固定状態は,いずれも術後の視力,眼圧,視野,一過性高眼圧と有意差はなかった。術中に破嚢した5眼と破嚢しなかった83眼との間に,術後の視力,眼圧,視野について有意差はなかった。術後の一過性高眼圧は,破衝群3眼(60%),非破嚢群10眼(12%)に生じ,有意差があった(p=0.003)。この差には,破嚢眼での粘弾性物質の残留と術後の炎症が関係していると推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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