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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

血管新生緑内障に対する塩酸ドルゾラミド点眼の効果

著者: 萩原有紀1 木村保孝1 三浦文英1 伊藤賢司1 大坪朗子1 萩原直也1 上原博1 小池智明1 岸章治1

所属機関: 1群馬大学医学部限科学教室

ページ範囲:P.1171 - P.1174

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 血管新生緑内障43例54眼への塩酸ドルゾラミド点眼の効果を評価した。内訳は,糖尿病網膜症49眼,内頸動脈の狭窄または閉塞3眼,網膜中心動脈閉塞症1眼,網膜動静脈閉塞症1眼であった。全例に汎網膜光凝固があらかじめ行われた。3か月以上の観察で,点眼ないし内服で眼圧コントロールが39眼(72%)で得られた。他の15眼は濾過手術,毛様体光凝固術,網膜光凝固術の追加を必要とした。点眼単独の30眼では,点眼開始後1,3,6か月の時点で,点眼開始前よりも平均眼圧が有意に低下した。炭酸脱水酵素阻害薬を経口的に投与されていた9眼では,点眼後4眼でこれを中止でき,2眼では減量できた。塩酸ドルゾラミド点眼が血管新生緑内障での眼圧降下に有効であり,炭酸脱水酵素阻害薬の中止または減量を可能にすることを示す所見である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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