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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

角膜内皮障害を伴う白内障に対する経毛様体扁平部水晶体摘出術

著者: 今井仁1 廣瀬浩士1 安藤文隆1

所属機関: 1国立名古屋病院眼科

ページ範囲:P.1191 - P.1194

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 角膜内皮細胞密度が1,500個/mm2以下の白内障3例3眼に経毛様体扁平部水晶体摘出術を行った。2眼には眼内レンズ挿入を行い,毛様溝固定とした。年齢はそれぞれ67歳,80歳,92歳であった。全例で視力が改善し,角膜内皮細胞密度には術前後で変化はなかった。術中合併症として1眼で皮質落下があった。経毛様体扁平部水晶体摘出術では前嚢が温存されるので,水晶体乳化の際の超音波エネルギーや灌流液の前房への影響が少なく,角膜内皮障害を防止すると考えられた。この方法は,角膜内皮障害がある白内障への有効な術式であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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