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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

外傷性毛様体上皮剥離に巨大裂孔網膜剥離を合併した1例

著者: 佐和未央1 津山嘉彦1 安達惠美子1

所属機関: 1千葉大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1221 - P.1223

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 35歳女性が交通事故で顔面を強打し,両眼の飛蚊症で受傷10週後に受診した。以前に家庭内暴力による数回の顔面外傷の既往があった。初診時の矯正視力は両眼とも1.2であった。両眼に虹彩炎と硝子体内の色素塊,全周に及ぶ毛様体上皮剥離があった。その9日後に左眼視野欠損が突発した。視力は手動弁で,眼底上方に巨大裂孔と翻転網膜を伴う網膜剥離があった。パーフルオデカリンとC3F8を併用する硝子体手術で網膜は復位した。右眼には予防的に網膜光凝固を行い,以後16か月間安定している。外傷性の広範な毛様体上皮剥離には,光凝固または輪状締結術などの網膜剥離に対する予防処置が望ましいことを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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