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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

眼窩骨壁をまたぐ亜鈴型皮様嚢腫の2症例

著者: 西垣惠行1 安積淳2 井上正則2 根本昭2

所属機関: 1社会保険神戸中央病院眼科 2神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1269 - P.1273

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 眼窩内外にまたがる皮様資腫の2例を経験した。1例は29歳男性で,15年前から左眉毛外側に腫瘤を自覚し,腫瘤を圧迫すると眼球が突出した。第2例は52歳女性で,左変視症を主訴とし,網脈絡膜搬襲があった。画像診断で眼窩腫瘤が証明され,眼窩外側骨壁を賃いて亜鈴型に眼窩内外にまたがっていた。側方アプローチによる腫瘍全摘出術を行った。腫瘍は頬骨蝶形骨縫合部の骨欠損孔から眼窩内に連続していた。骨縫合部では骨膜と腫瘍の癒着が強く,剥離中に破嚢した。腫瘍は皮様嚢腫であった。眼窩内外にまたがる亜鈴型皮様嚢腫は側方アプローチのよい適応であるが,成人例では骨欠損部での骨膜との癒着が強固なので,術中の破嚢を避けることが必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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