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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻7号

2001年07月発行

文献概要

臨床報告

成人T細胞白血病にみられたサイトメガロウイルス網膜炎の1例

著者: 岸川泰宏1 出口裕子1 三島一晃1 北岡隆1 雨宮次生1 森弘幸2 朝長万左男2

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室 2長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設内科学教室

ページ範囲:P.1411 - P.1415

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 63歳の男性の両眼に霧視が生じた。10か月前から,成人T細胞白血病,カリニ肺炎,サイトメガロウイルス(CMV)肺炎に対して加療中であった。左眼の前眼部に炎症細胞,両眼の眼底に滲出斑とトマトケチャップ様の出血があり,CMV網膜炎と診断してガンシクロビル点滴投与を開始した。その後一時的に抗原値が低下して眼底所見が軽快したが,抗原値が再度上昇し,滲出斑と出血が増加した。以後のホスカルネット投与は持続的効果を示さなかった。本症例は多剤耐性のCMVによる感染であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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