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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻7号

2001年07月発行

文献概要

臨床報告

高齢男性に発症した増殖性サルコイドーシスぶどう膜炎の2症例

著者: 甲田倫子1 佐々木洋1 原田幸子1

所属機関: 1金沢医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1423 - P.1428

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 78歳と67歳の男性の両眼に霧視が生じ,ぶどう膜炎とサルコイドーシスと診断した。ステロイド薬の全身投与などを行った。1例では再燃を繰り返し,硝子体混濁と新生血管が生じた。両眼に網膜光凝固を行ったのち,硝子体混濁が軽減し,血管新生は消失した。他の1例ではステロイド薬の漸減時に再燃し,両眼に硝子体混濁,顕著な持続性の網膜静脈周囲炎,新生血管が起こった。左眼に硝子体出血が生じ,硝子体手術を行った。術後硝子体混濁は消失し,網膜静脈周囲炎は軽快した。手術を行わない右眼には網膜静脈周囲炎と硝子体混濁が残存している。光凝固または硝子体手術が増殖性サルコイドーシス網膜症に有効であることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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