文献詳細
文献概要
やさしい目で きびしい目で・19
21世紀は電子カルテの時代?
著者: 北川和子1
所属機関: 1金沢医科大学
ページ範囲:P.1433 - P.1433
文献購入ページに移動とにかく時間がかかる。数か月の経過のカルテであるが,その患者さんの電子カルテが立ち上がるのに40秒以上かかることもある。眼底などのスケッチはペンタブレットで入力しているが,美しい絵にはほど遠い。レフ値,視野,スペキュラ画像,角膜形状,ほかもろもろの検査は現時点ではスキャナで読み込むしかない。画像ファイリングシステムとのネットワーク化が不可欠である。ペーパレスをうたった電子カルテだが,回診では本当に苦労する。内科では三側表を印刷して,それを主治医がベッドサイドで提示しているとか。眼科暗室にも端末を引いてあるが,画面を立ち上げて経過を読み,そしてコメントをキーボードで打ち込む操作が患者さんの出入りに追いつかない。あらためてアナログカルテの良さを痛感している。ぱらぱらめくって情報を収集するという操作がこんなに重要なことだとは知らなかった。
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