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連載 他科との連携
患者さん中心の治療を進めるために—Nさんのこと,Aさんのこと
著者: 鈴木水音1
所属機関: 1東邦大学医学部第二眼科学教室
ページ範囲:P.1438 - P.1439
文献購入ページに移動しかし結局,本人の強い希望があり,内科医を説得して,手術に踏み切った。術後矯正視力は0.1。Nさんは,数か月後腎不全,心不全によって亡くなられたが,「これから生きていくためにも,見えるようになりたい!」という強い希望を尊重し,手術に挑戦して,術後数か月ではあったが“明るい光り”を得たことは,Nさんにとって決して無駄ではなかった,と信じている。眼帯を外したときにNさんが涙を流しながら嬉しそうに言った「見えるよ!先生,ありがとう」という言葉が,今でも忘れられない。
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