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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻8号

2001年08月発行

臨床報告

全層角膜移植術後の緑内障発生に寄与する危険因子の解析

著者: 間山千尋1 荒川妙1 天野史郎1 大鹿哲郎1 水流忠彦2

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2自治医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1551 - P.1554

文献概要

 全層角膜移植術後の緑内障の発生危険因子を,ロジスティック回帰分析により解析した。対象は1996年までの9年間に角膜移植を受けた277例277眼である。術前に緑内障がある症例は除外した。男性165例,女性112眼であり,平均年齢49.5歳,経過観察期間は6か月から5年,平均±標準偏差は3.98±1.51年であった。術後6か月の時点で緑内障は32眼(12%),全経過中で63眼(23%)に発症した。緑内障の発症に有意に寄与した手術時の因子は,移植片の直径,術後の無水晶体眼,眼内レンズ挿入眼であった。術前の角膜疾患では,水疱性角膜症と化学熱傷で緑内障の発生率が高かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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