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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻8号

2001年08月発行

文献概要

臨床報告

広範な無灌流領域を生じたインターフェロン網膜症の1例

著者: 宍田克己1 宇野敏彦2 石川明邦3 上甲武志2 大橋裕一2

所属機関: 1愛媛県立中央病院眼科 2愛媛大学医学部眼科学教室 3市立宇和島病院眼科

ページ範囲:P.1575 - P.1579

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 糖尿病とC型肝炎のある52歳男性が精査のため受診した。視力は左右とも1.5で眼底は正常であった。その後インスリンとインターフェロンα投与が開始された。5か月後に右眼視力低下を自覚した。矯正視力は右0.1,左0.9であり,両眼の後極部に綿花様白斑,網膜血管瘤,網膜表層出血,黄斑浮腫があった。インターフェロン投与中止後も網膜症はさらに悪化し,蛍光眼底造影で広範な無血管野閉塞が生じていた。高圧酸素療法と汎網膜光凝固で網膜症は沈静化した。インターフェロン療法と糖尿病のコントロールが同時に開始されたことが網膜症の発症と悪化に関係したと推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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