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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻9号

2001年09月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

IRVAN症候群の1例

著者: 冨田実1 松原孝1 西村哲哉1 松村美代1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1617 - P.1621

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 36歳女性が,1年前からの右眼飛蚊症,2か月前からの右眼視力低下と変視症で受診した。矯正視力は右0.5,左1.5であった。両眼に乳頭周囲の網膜深層に硬性白斑が多数あり,後極部の動脈は分岐部で動脈瘤様に拡張し,周辺部の網膜血管は閉塞して広範囲の無血管領域があった。両眼に乳頭上新生血管があり,右眼には増殖網膜症と硝子体出血があった。特発性網膜血管炎,網膜動脈瘤,神経網膜炎(IRVAN症候群)と診断した。ステロイド薬の全身投与,両眼網膜周辺部への汎網膜光凝固,右硝子体手術で治癒した。治療開始から20か月後の現在まで経過は良好であり,矯正視力として右1.0,左1.5を維持している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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