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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻9号

2001年09月発行

文献概要

臨床報告

網膜芽細胞腫治療後にみられた二次腫瘍の2例

著者: 西山久美子14 小島孚允2 三島和彦3

所属機関: 1河北総合病院眼科 2大宮赤十字病院眼科 3東京大学医学部脳神経外科学教室 4東京共済病院眼科

ページ範囲:P.1629 - P.1634

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 網膜芽細胞腫治療後の二次腫瘍の2例を経験した。1例は女児で,生後6か月に両眼性網膜芽細胞腫と診断され,左眼摘出と,右眼に光凝固,化学療法,総線量40Gyの放射線照射を受け治癒した。13年後に副鼻腔に悪性線維性組織球腫が発生し,手術と放射線療法で治癒した。他の1例は男児で,生後3か月に両眼性網膜芽細胞腫と診断され,左眼摘出と,右眼に光凝固,化学療法,総線量38Gyの放射線照射を受け治癒した。11年後に髄膜腫が発症し,手術で治癒した。2例とも以後再発はない。両症例とも放射線療法を受け,照射野に二次腫瘍が発症したが,放射線照射の影響とともに遺伝的な素因が関係している可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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