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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻9号

2001年09月発行

文献概要

臨床報告

Fusarium solaniによる角膜真菌症の1症例

著者: 野村美香1 五十嵐羊羽2 花田一臣2 吉田晃敏2 浅野一弘3 飯塚一3 高橋一郎4 西村和子4 宮治誠4

所属機関: 1ふらの西病院眼科 2旭川医科大学眼科学教室 3旭川医科大学皮膚科学教室 4千葉大学真菌医学研究センター

ページ範囲:P.1679 - P.1683

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 56歳男性が3日前からの右眼の異物感で受診した。矯正視力は03であり,角膜潰瘍と虹彩炎があった。抗菌剤の点眼に反応せず病変が悪化し,2週後に前房蓄膿が生じた。角膜潰瘍擦過物の鏡検で糸状型真菌,培養でFusarium solaniが検出された。抗真菌剤の多剤併用で真菌症は治癒し,角膜の実質浅層に限局する混濁が残った。初診から6か月後にエキシマレーザーによるphototherapeutickeratectomy (PTK)を行い,その7か月後に1.0の矯正視力を得た。角膜真菌症治癒後の角膜混濁にPTKが奏効した症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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