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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻1号

2002年01月発行

文献概要

連載 眼科手術のテクニック・143

白内障手術時の硝子体脱出に対する処置—Nonvitrectomy or two-port vitrectomy?

著者: 門之園一明1

所属機関: 1横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター眼科

ページ範囲:P.18 - P.20

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はじめに
 白内障手術にて破嚢した場合,次のような術後合併症が起こりうる。主なものは,高眼圧,眼内レンズ位置異常に伴う屈折誤差,術後黄斑浮腫,網膜剥離などである。白内障手術の強角膜創部やサイドポートに嵌頓した硝子体による網膜への牽引や,虹彩や眼内レンズへのタッキングが原因である。
 これらの合併症は,すべて,脱出硝子体の不十分な処理によるものである。そこで,破嚢時の対処法のキーポイントは,硝子体の処理に尽きる。理想は,硝子体を亜全摘することであるが,現実的ではない。破嚢時の処理の目的は,白内障手術の創口に嵌頓した硝子体のみを最小限の侵襲で,より効果的に取り除くことである。今回,筆者が行っている破嚢時の対処法を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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