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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻1号

2002年01月発行

臨床報告

網膜下滲出斑の出現と自然消退を繰り返した眼内悪性リンパ腫の1例

著者: 金井光1 佐藤修一1 上野里加1 桑原哲夫2 五味聖二2 金野義紀3 北村創4

所属機関: 1横浜南共済病院眼科 2横浜南共済病院血液内科 3横浜南共済病院放射線科 4横浜南共済病院病理

ページ範囲:P.25 - P.30

文献概要

 57歳男性が3週間前からの左眼飛蚊症で受診した。左眼の眼底後局部に網膜下滲出斑が十数個あつたが、2週間で自然消退した。以後6か月間に網膜下滲出斑は計6回,出現と消退を繰り返した。初診から6か月後に左眼に硝子体混濁が生じ,副腎皮質ステロイド薬で消退したが,さらに5か月後に両眼に硝子体混濁が生じた。硝子体試験切除を行い,細胞診で眼内悪性リンパ腫と診断された。両眼への硝子体切除術と放射線照射で寛解した。本症例は,眼内悪性リンパ腫が仮面症候群として眼底病巣があたかも炎症性疾患のように出現と自然消退を繰り返した稀な例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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