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臨床報告
涙嚢鼻腔吻合術の術前検査としてのCT涙道造影
著者: 高木郁江1 千々岩妙子1
所属機関: 1国立病院九州医療センター眼科
ページ範囲:P.39 - P.43
文献購入ページに移動 慢性涙嚢炎に対する涙嚢鼻腔吻合術鼻外法の術前検査として,CT涙道造影を45例47側に対して行った。造影剤は下涙小管に注入した。これによる所見は涙嚢窩骨の厚さを知るのに有用であった。篩骨洞が涙嚢窩骨の鼻側に位置している例が11側(23%)にあり,このような例では手術で涙嚢を篩骨洞に吻合させないよう注意が必要であつた。鼻涙管の中まで造影されていた例が14側(30%)にあり,閉塞が主として鼻涙管下方部にあることが推定され、手術の際に鼻涙管内の膿吸引,粘膜掻爬,鼻涙管開放などを行うことで手術成績が向上すると思われた。鼻涙管部に骨折後の骨肥厚が1例にあり,顔面外傷と鼻涙管閉塞との関連が推測された。
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