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臨床報告
眼内計測による周辺虹彩前癒着の判別
著者: 吉川啓司1
所属機関: 1吉川眼科クリニック
ページ範囲:P.57 - P.61
文献購入ページに移動 Shaffer分類Ⅱ度以下の狭隅角で明らかな周辺虹彩前癒着(PAS)のある50眼(狭隅角眼)の眼軸長,前房深度,水晶体厚,硝子体長を超音波Aモードで測定した。同様な生体計測を,Shaffer分類Ⅲ度とⅣ度の広隅角でPASのない67眼(広隅角眼)に対して行った。狭隅角眼では広隅角眼に比べ,眼軸長(p<0.001),前房深度(P<0.001),水晶体厚(p<0.001)それぞれが有意に低値であった。硝子体長は両者間に有意差がなかった(p<0.45)。眼内計測値の中で前房深度がPASの存在を最もよく判別し,そのカットオフ値は2.6mm (感厚:100%,特異度:82%)であった。
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