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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻1号

2002年01月発行

文献概要

臨床報告

流行性角結膜炎により高眼圧をきたした症例

著者: 薗村有紀子1 松本章代2 森和彦2 木下茂2

所属機関: 1大阪府済生会中津病院眼科 2京都府立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.79 - P.82

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 49歳,男性が頭痛と眼痛で近医を受診し,急性結膜炎の所見と74mmHgの高眼圧が両眼にあった。2日後の当科初診で,流行性角結膜炎の所見があり,眼圧は右48mmHg,左58mmHgであった。前房は深く、開放隅角であった。涙液からアデノウイルスが検出された。眼圧下降薬などで眼圧はいったん正常化したが,初診から6日後に眼圧は両眼とも70mmHg前後に上昇した。初診から約2週後に結膜炎は消退し,眼圧は20mmHg以下に下降し,以後安定した。高眼圧の既往はなく,ステロイド緑内障である可能性は否定された。本例での高眼圧は流行性角結膜炎に続発したと推定され,潜在的に併発した強膜炎の関与が疑われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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