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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻10号

2002年09月発行

文献概要

やさしい目で きびしい目で・33

眼科医ができること

著者: 西田朋美1

所属機関: 1横浜市立大学眼科

ページ範囲:P.1465 - P.1465

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 今号から3回連続でこのコーナーにおじゃまさせていただくことになった。医者になって早いもので10年が過ぎた。といってもその間,同期と比べるとかなり毛色の変わった道のりをたどってきたので,いまだに私自身は若葉マークをつけているような心境で毎日過ごしている。
 そもそも私は,眼科がやりたくて医者になったようなものなので,専門科を決めるのにあまり迷いもなく医学部卒業と同時に眼科の大学院に入った。なかでも,ベーチェット病に関わる仕事がやりたかった。ここまでターゲットを早くから絞ることができたのは,父の病気がきっかけだった。私の父は,30歳でベーチェット病のために完全失明してしまった。その後に私が生まれているので,私は父の失明に至るまでの真の苦悩の期間を知らないが,「失明」や「視覚障害」という言葉には敏感になってしまう。まして,いまだに原因不明とされるベーチェット病は,私にとっては一番身近に存在する敵のようなものかもしれない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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