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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻11号

2002年10月発行

文献概要

今月の表紙

有茎性の結膜乳頭腫

著者: 小幡博人1 伊藤由香1 水流忠彦1

所属機関: 1自治医科大学眼科

ページ範囲:P.1543 - P.1543

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乳頭腫は重層扁平上皮が乳頭状に増殖した良性腫瘍で,皮膚,口腔,喉頭,外陰部粘膜などに好発する。前眼部では眼瞼,内眼角部,輪部に発生しやすい。結膜乳頭腫は球結膜・瞼結膜のいずれからも発生しうる。図1は20歳男性の左眼涙丘部から発生した有茎性の結膜乳頭腫の前眼部写真である。血管に富んだ多葉性の腫瘤がみられる。図2のaは切除組織のHE染色像(撮影倍率50倍)で,重層扁平上皮が乳頭状に隆起しているのがわかる。乳頭腫の発生には,ヒト乳頭腫ウイルス(human papilloma virus:HPV)が関与しているとされている。写真2のbは同症例の組織標本を用いてHPV 6,11,16,18,30,31,33,35,45,51,52型を検出するwidespectrumのHPVビオチン標識プローブを用いて行ったin situ hybridizationの結果である。表層に近い細胞の核内にHPVのDNAが検出されている。(なお,本症例の詳細については本誌57巻1号に掲載予定である。)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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