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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻11号

2002年10月発行

臨床報告

トラベクロトミー術後眼に対するラタノプロストの影響

著者: 金子志帆1 寺内博夫2 永田誠2

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室 2永田眼科

ページ範囲:P.1545 - P.1548

文献概要

 手術既往のない発達緑内障を含む原発開放隅角緑内障に対して,トラベクロトミーを1回施行して経過観察中の症例に,ラタノプロストを12か月投与してその眼圧経過を検討した。症例数は34例50眼で,男性18例25眼,女性16例25眼であった。投与後1・3・6・12か月の平均眼圧は15.1±2.4,153±2.3,15.2±2.2,15.2±1.8mmHgであり,投与前の平均眼圧18.0±2.2mmHgよりも有意に低下した(Wilco×on検定,p<0.001)。視野進行別の目標眼圧の達成率は,I期(n=36)では66.7%から100%に増加し,II期(n=14)では21.4%から92.9%へと増加した。III期の症例は含まれなかった。これらの結果から,ラタノプロストはトラベクロトミー術後の症例に対しても,非手術例と同様に効果があると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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