icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻11号

2002年10月発行

文献概要

臨床報告

内境界膜剥離後の眼底に認める網膜神経線維層欠損様変化

著者: 田村和寛1 松井淑江1 岩尾圭一郎1 杉本琢二1 小川邦子2 森澤明子1 石郷岡均2 荻野誠周1

所属機関: 1京都桂病院眼科 2天理よろづ相談所病院眼科

ページ範囲:P.1601 - P.1605

文献購入ページに移動
 内境界膜剥離を併用して硝子体手術を行った107眼中の30眼(28%)に,網膜神経線維層欠損様所見を術後に認めた。内訳は,黄斑上膜12眼中8眼(67%),黄斑円孔36眼中18眼(50%),黄斑浮腫(糖尿病網膜症,網膜静脈閉塞症)59眼中4眼(7%)である。術中のICG使用の有無は,これの出現頻度に影響しなかった。経過観察中にこの変化の消失ないし改善はない。黄斑円孔と黄斑上膜での視力と網膜感度には,これの有無による有意差はなかった。内境界膜剥離による網膜神経線維層欠損様所見が視機能に影響する可能性があるので,症例ごとの長期観察が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら