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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻12号

2002年11月発行

文献概要

特集 眼窩腫瘍

眼窩腫瘍の保存的治療

著者: 辻英貴1

所属機関: 1癌研究会附属病院眼科

ページ範囲:P.1658 - P.1664

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はじめに
 眼窩は眼球を収めている眼窩骨に囲まれた漏斗状のスペースで,前方の眼瞼とは眼窩隔膜により分けられる。眼窩内には涙腺など上皮性の組織や神経,血管,筋肉,脂肪などが存在する。腫瘍はこれらの組織から発生するが,そのほとんどは手術により摘出されるべきものであり,保存的治療の適応は限られてくる。また眼窩腫瘍の特徴として,同じ腫瘍でも他部位にできるものと比べて予後がよいことが多く(悪性リンパ腫,横紋筋肉腫など),また小児と成人では,発生しやすい腫瘍の種類が異なることが挙げられる。
 本稿では眼窩腫瘍の保存的治療の代表である放射線療法および化学療法について,まず両者の概説と,施行の際に眼科医としての留意すべき点を述べ,次に保存的治療の適応となる各眼窩腫瘍について述べていくこととする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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