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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻12号

2002年11月発行

文献概要

臨床報告

涙嚢に原発したB cell lymphomaの1例

著者: 秋澤尉子1 安澄健次郎1 島田典明1 田中明子2

所属機関: 1都立荏原病院眼科 2横浜栄共済病院眼科

ページ範囲:P.1702 - P.1706

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 40歳女性が8か月前からの右眼の流涙,眼脂,内眼角部の腫脹で受診した。他医で涙嚢炎として治療を受けていたが無効であった。右眼内眼角部に2cm大の無痛性腫瘤があり,内側眼瞼腱を越えて進展していた。通水試験では涙管に通過障害はなく,血性逆流はなかった。磁気共鳴画像検査(MRDで涙嚢腫瘍があり,涙嚢摘出術を行った。病理組織学的に悪性であり,免疫染色検査はL−26陽性で,B cell lymphomaと診断された。末梢血には異常がなく,全身的にリンパ節の腫脹はなく,頸部・胸部・腹部のCT検査で涙嚢以外にはリンパ腫は検出されず,涙嚢に原発したと判断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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