文献詳細
臨床報告
文献概要
小児の白内障11例19眼に手術を行い,その長期経過を検索した。5歳以下の先天白内障7例12眼,6歳から15歳までのアトピー白内障3例6眼,9歳の外傷性白内障1眼であり,先天白内障5眼とその他の7眼には眼内レンズを挿入した。11眼(58%)で1.0以上の視力が得られた。角膜内皮細胞減少率は17.5%であり,両眼視機能もおおむね良好であった。眼球振盪2例,緑内障3眼,網膜剥離2眼,後嚢混濁17眼が主な合併症であった。術前に眼球振盪がない症例には眼内レンズ挿入術,眼鏡またはコンタクトレンズによる術後の屈折矯正,さらに必要があれば弱視訓練を行ったことが比較的多くの症例で良好な視力が得られたと判断される。
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