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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻2号

2002年02月発行

文献概要

臨床報告

眼科診療における抗血小板薬全身投与の問題点

著者: 山崎有加里1 南部裕之1 高橋寛二1 山田晴彦1 竹内正光1 宇山昌延1 松村美代1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.141 - P.146

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 抗血小板薬あるいは抗凝固薬が誘発したと思われる出血性合併症をきたした4症例を経験した。2例は加齢黄斑変性にて経過観察中に抗血小板薬および抗凝固薬の内服を開始され,網膜下出血の増悪をみた。他の2例は眼科手術時に抗血小板薬内服を継続していた症例で,術中・術後に出血性合併症をきたした。加齢黄斑変性の2例は,抗血小板薬および抗凝固薬の中止後,比較的速やかに出血は消失したが,眼科手術時に抗血小板薬の内服を継続していた症例は2例とも再手術を要した。眼科診療において,病歴聴取の際に抗血小板薬内服の有無に注意し,場合によっては担当科と連絡をとって減量・中止を考慮する必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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