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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻2号

2002年02月発行

文献概要

臨床報告

治療的・整形的全層角膜移植術が奏効した淋菌性角膜潰瘍穿孔の2症例

著者: 平山久美子1 塩沢啓1 沼慎一郎1 森重直行1 石村良嗣1 近間泰一郎1 西田輝夫1

所属機関: 1山口大学医学部分子感知医科学講座眼科学

ページ範囲:P.167 - P.171

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 淋菌性角膜潰瘍で薬物治療に抵抗し,短期間で角膜穿孔に至つた2症例に治療的・整形的全層角膜移植術を行った。1例は19歳女性で,急性淋菌性結膜炎が左眼に生じ,8日後に角膜が穿孔した。薬物治療後に全層角膜移植を行い,視力が術前の光覚弁から0.7に回復した。他の1例は23歳男性で,尿道炎後に結膜炎が両眼に生じ,12日後に左眼角膜が穿孔した。角膜実質融解は薬物治療に抵抗し,全層角膜移植を行い,0.8の最終視力を得た。これら2症例での淋菌性角膜潰瘍に続発した角膜穿孔に対して,全層角膜移植術は眼球の形状維持と視力回復に有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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