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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻2号

2002年02月発行

文献概要

臨床報告

眼瞼痙攣に対して著効を奏した抑肝散顆粒の使用経験

著者: 鬼怒川雄久1 杉田祐子1 佐藤公光子2

所属機関: 1眼科鬼怒川医院 2岩切中央眼科

ページ範囲:P.183 - P.190

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 原因不明の眼瞼痙攣47症例に対し抑肝散を内服させた。抑肝散は漢方薬で,神経症・不眠・更年期障害に有効とされている。男性14名,女性33名であり,開瞼困難などの症状はすべて軽症で,角膜障害はなかった。抑肝散の投与量は,40名に対しては7.5gを1日3回,7名に対しては5gを1日2回とした。連続投与3〜7日で自覚症状が45例で改善した。随伴症状としての不眠と神経症も同時に改善した。副作用として軽度の食欲不振が3例に起こった。全症例中26例が40歳以上の女性であり,眼瞼痙攣と更年期障害との関連が推定された。以上から,原因不明の軽度の眼瞼痙攣に抑肝散の内服投与が有効であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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