icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻3号

2002年03月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(1) 原著

ボツリヌス毒素製剤による眼瞼痙攣治療成績

著者: 三島一晃1 津田恭央1 出口裕子1 小川明日香1 林田裕彦1 北岡隆1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.249 - P.252

文献購入ページに移動
 A型ボツリヌス毒素治療を眼瞼痙攣患者43名に行った。本態性眼瞼痙攣33例,Meige症候群10例のうち男性11名,女性32名であり,平均年齢は65.5±10.6歳であった。眼輪筋への注射は,眼瞼部5か所と下眼窩部1か所に行った。著明な改善が36例(84%)に得られ,再投与が必要になるまでの期間は平均6.8±3.3か月であった。格別の副作用はなかった。効果持続期間が既報よりも長かったのは,患者の環境と地域性によると考えた。以上の結果から,眼瞼痙攣にはボツリヌス毒素による治療が有効かつ安全であり,特に高齢者に対しては外科的治療よりも優先すると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?