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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻3号

2002年03月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(1) 原著

涙嚢鼻腔吻合術における骨窓形状

著者: 浜津靖弘1 後藤恭孝1 佐野真理江1 田澤豊1

所属機関: 1岩手医科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.259 - P.263

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 涙嚢鼻腔吻合術(DCR)において篩骨蜂巣への穿破を避ける骨窓の形状を検討するために,涙嚢窩と節骨蜂巣の位置関係を調べた。DCRの適応となった患者100例100側(男性28名,女性72名,45〜83歳,平均70.6歳)を対象に,眼窩のCT撮影をドイツ水平面に平行に行った。内眼角の高さとその5mm下方の高さとにおいて,涙嚢窩の前後径および前涙嚢稜から篩骨蜂巣前端までの長さを,それぞれ計測した。内眼角の高さでは涙嚢窩の前後径は7.9±1.0mm,前涙嚢稜から篩骨蜂巣前端までの長さは3.3±1.7mmであり,内眼角から5mm下方の高さでの各々の値は,8.3±1.1mm,5.4±2.6mmであった。篩骨蜂巣の前端は涙嚢窩の下方ほど後涙嚢稜寄りに位置し,骨窓の形成には後方へと広げる余地がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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