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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻3号

2002年03月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(1) 原著

ヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV—Ⅰ)ぶどう膜炎の併発白内障に対する手術成績

著者: 川口龍史1 高橋哲也1 田邊樹郎1 鮫島智一1 宮田和典1 望月學2

所属機関: 1宮田眼科病院 2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科視覚応答調節学

ページ範囲:P.267 - P.270

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(P−109) ヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV−1)ぶどう膜炎に併発した白内障,24名34眼の手術成績を検討した。男性4名,女性20名で,年齢は32歳から82歳,平均59歳であった。すべて術前の消炎期間が2か月以上のものとした。術式は超音波乳化吸引術27眼,計画的嚢外摘出術7眼で,眼内レンズは25眼に挿入した。視力は全例で改善し,術後視力は平均0.72±0.48であった。ぶどう膜炎が19眼(56%)で再発し,その時期は術後13.1±7.3か月であった。ぶどう膜炎の再発と術後視力に相関はなかった。HTLV−1ぶどう膜炎に併発した白内障には,術前に十分消炎が得られていれば,積極的に手術を行ってよいと結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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