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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻3号

2002年03月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(1) 原著

被爆者の眼軸長

著者: 脇山はるみ1 岸川泰宏1 今村直樹1 雨宮次生2

所属機関: 1日本赤十字社長崎原爆病院眼科 2長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.317 - P.320

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(P−339) 日赤長崎原爆病院眼科で過去4年間に白内障手術を受けた778名につき,被爆歴,眼軸長,屈折状態を病歴から検索した。すべて1945年以前の出生で,年齢は76.5±8.6歳であり,男性263名,女性515名であった。被爆歴は356名にあり,被爆歴のない422名は対照として扱った。白内障の型は,被爆者と対照群との間に差はなかった。強度近視は,被爆者11名(3.2%),対照群24名(6.0%)にあり,有意差はなかった(p=0.083)。被爆時に18歳以下で被爆距離が2km以内のものは24名であり,強度近視者はいなかった。眼軸長は,男女間,および被爆者と対照群との間に有意差はなかった。被爆者であっても放射線の影響がないと推定されるものがあり,個々についての被爆線量が不明なので,今回の検索結果は必ずしも確定的ではない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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