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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻3号

2002年03月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(1) 原著

光干渉断層計を用いた緑内障眼における視神経乳頭形状の解析

著者: 隈上武志1 齋藤了一1 木下明夫1 大谷信夫1 久保田伸1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.321 - P.324

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(P−51) 開放隅角緑内障38眼で,乳頭陥凹の形状と視野変化の関係を検索した。乳頭形状の評価には光干渉断層形(OCT)を,視野測定にはHumphrey視野計のプログラム30-2を用い,各測定要素を回帰分析で解析した。乳頭の陥凹/直径比(C/D比)と,MD値とPSD値とには有意な相関があった(MD:r=0.328,p=0.0443,PSD:r=0.354,p=0.0294).乳頭の下掘れ部の直径/乳頭直径比(UD/D比)とMD値には相関がなく(r=0.196,p=0.2390),PSD値には有意な相関があった(r=0.342,p=0.0355)。乳頭の下掘れ部の直径/乳頭陥凹比(undermining index:UI)とMD値には相関がなく(r=0.092,p=0.5838),PSD値にも相関しなかった(r=0.073,p=0.6622)。以上,乳頭陥凹の下掘れ現象と視野には相関がなかったが,下掘れ現象を客観的に評価できる点でOCTは有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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