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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

周辺部網膜冷凍凝固術が有効であった血管新生緑内障の5症例

著者: 山中修1 雑賀司珠也1 岡田由香1 加藤格1 林佑子1 石田為久1 大西克尚1

所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.415 - P.418

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 発症から6か月以内の血管新生緑内障5眼に網膜冷凍凝固術を施行した。可能な限りの汎網膜光凝固が全例ですでに行われていた。年齢は55歳から78歳であり,すべて片眼性で,原因疾患は糖尿病網膜症4眼,網膜動脈分枝閉塞症1眼であった。4眼で隅角は開放でルベオーシスがあり,1眼では前房出血などで観察不能であった。経結膜的に,輪部から12mm以上後方に2ないし3列の冷凍凝固を全周に施行した。全例で5日から14日で新生血管が消退または減少し,眼圧は全例で点眼薬併用または無併用で20mmHg以下になった。汎網膜光凝固が奏効しない比較的発症早期の血管新生緑内障に対して,網膜冷凍凝固術は有効な治療の選択肢の1つであると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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