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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

原田病予後不良例の臨床的検討

著者: 四方歩1 太田浩一1 朱さゆり1 吉村長久1

所属機関: 1信州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.423 - P.425

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過去7年間の新鮮な原田病自検例23例を検索した。最終視力との関連で統計学的に解析した項目は,年齢,病型,虹彩炎の程度,髄液細胞数と蛋白濃度,黄斑剥離の持続期間,治療法,副腎皮質ステロイド薬の総量,遷延化,眼合併症である。1.0以上の最終視力が18例36眼(78%)で得られ,0.2未満が3例5眼(11%)であった。片眼視力が0.5以下の5症例を転帰不良群と定義した。転帰不良群中4例が70歳以上で,平均年齢は転帰良好群に比べて有意に高かった(p<0.05)。黄斑剥離の持続期間は,転帰良好群で14.1±2.6日,不良群で34.4±3.9日であった。白内障と緑内障とは最終視力に影響せず,漿液性網膜剥離以外の眼合併症が転帰不良群に多かった。以上のように,原田病の視力転帰不良に関係する因子は,高齢,30日以上の黄斑剥離の持続,眼合併症であった

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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