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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

マックスウェル視を用いたロービジョン用網膜投影装置の開発

著者: 白木邦彦1 安成隆治1 田淵仁志1 三木徳彦1 安東孝久2 中村肇3 山口成志4 志水英二5

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科視覚病態学 2三洋電機株式会社研究開発本部ハイパーメディア研究所ビジュアルインフォメーション研究部 3大阪市立大学大学院医学研究科医学情報医療経済研究室 4株式会社タイムズコーポレーション 5大阪市立大学大学院工学研究科電気工学専攻

ページ範囲:P.466 - P.469

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 空間光変調素子に表示された電子的映像を,ダイオードレーザー光を用いてマックスウェル視させることにより,焦点深度の深い明瞭な像を屈折異常に関係なく直接網膜上に呈示する網膜投影装置を視覚補助器として作製した。試作器では,屈折異常の矯正の有無にかかわらず像は明瞭に観察された。12例の偏心固視患者で読書拡大器として使用した場合,ヘッドマウントディスプレイ装置と比較して読書速度においては有意差はなかった。6例では網膜投影装置で文字の輪郭がより明瞭に見えた。装置の光軸を瞳孔領に合わせるのに時間がかかるが,視覚補助器として使用できる可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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