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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

特発性血小板減少性紫斑病に合併した急性網膜壊死の1例

著者: 三浦清子1 高井七重1 小林正人1 池田恒彦1 多田玲2 春田恭照3

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室 2多田眼科 3ハルタ眼科

ページ範囲:P.470 - P.474

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 50歳女性が右眼視野狭窄で受診した。16年前に全身性紅斑性狼瘡(SLE),4か月前に特発性血小板減少性紫斑病と診断され,以後,副腎皮質ステロイド薬の投与を受けている。初診時の右眼矯正視力は1.0で,虹彩毛様体炎,眼底に融合性の滲出斑,網膜血管炎があった。前房水から水痘・帯状ヘルペスウイルスDNAが検出され,急性網膜壊死と診断した。診断が確定するまでの3週間に滲出斑は急速に消退し,網膜壊死病巣は萎縮化して治癒した。免疫低下状態にあったにもかかわらず炎症が沈静化し,良好な経過をとった症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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