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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

白内障術後眼内炎から摘出した眼内レンズの電子顕微鏡による観察

著者: 小林円1 針谷明美1 徳田直人1 井上順1 吉沢利一1 上野聰樹1 佐々木千鶴子2 与那覇朝英2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室 2聖マリアンナ医科大学中央電子顕微鏡研究施設

ページ範囲:P.479 - P.483

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 66歳女性の左眼に白内障手術を行い,シリコーン製のfoldable眼内レンズを挿入した。直後の経過は順調であったが,2か月目から虹彩炎を主体とする眼内炎が生じた。硝子体手術は無効であった。眼内レンズと後嚢混濁の関与を疑い,5か月目に眼内レンズと水晶体嚢を摘出した。これにより虹彩炎は寛解した。前房水と硝子体の培養は陰性であった。電子顕微鏡による検索で,眼内レンズの表面側に球菌,裏側に桿菌のバイオフィルム形成があり,支持部に球菌と桿菌のバイオフィルム形成があった。臨床経過と検査所見から,本症例はバイオフィルム感染症であると判断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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