icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

糖尿病黄斑浮腫に対する硝子体手術後の毛細血管瘤数の減少

著者: 古川真理子1 熊谷和之2 荻野誠周2 沖輝彦1 中村宗平1 渥美一成1 舘奈保子3

所属機関: 1総合上飯田第一病院眼科 2新城眼科 3真生会富山病院眼科

ページ範囲:P.485 - P.488

文献購入ページに移動
 糖尿病黄斑浮腓21例28眼に対して硝子体手術を行い,術前後での毛細血管瘤数を検索した。男性17眼,女性11眼で,年齢は40歳から67歳,平均60歳であった。黄斑浮腫は術後全例で消失し,消失するまでの期間は1〜18か月,平均4.6か月であった。中心窩から3乳頭径内の毛細血管瘤数を蛍光眼底写真上で計測した結果その平均数は術前72±40,術後52±33で,有意に減少した(p=0,001)。毛細血管瘤減少数は黄斑浮腫が消失するまでの期間と有意に相関した。男性より女性,年齢は高いほど毛細血管瘤の減少が顕著であった。毛細血管瘤の減少は,糖尿病黄斑浮腋に対する硝子体手術後の背景網膜症の改善を反映すると解釈した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?