icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

六神丸を誤って眼に入れ眼障害をきたした1例

著者: 大久保真司1 武田久2 東出朋巳2 内山佳代2

所属機関: 1やわたメディカルセンター眼科 2金沢大学大学院医学研究科光情報伝達学

ページ範囲:P.556 - P.558

文献購入ページに移動
 77歳女性が強心剤である六神丸の顆粒を点眼薬と誤認して右眼に入れ,眼痛が生じた。2時間後の所見として,点状表層角膜炎,角膜上皮びらん,結膜浮腫,毛様充血,前房内微塵が右眼にあり,矯正視力は0.5であった。右眼を洗眼し,結膜嚢内の六神丸顆粒を除去したが,デスメ膜皺襞と角膜浮腫はさらに増強した。副腎皮質ステロイド薬の点眼と静注を行い,以後角膜の混濁浮腫は減少し,7日目にデスメ膜皺襞は消失した。家庭薬である六神丸が点眼薬に似た容器に入っていたための事故であり,注意が望まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?