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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2) 原著

眼窩内外転神経鞘腫の1例

著者: 田村泰1 齋藤和子1 山本博之1 安積淳1 根木昭1 大林千穂2

所属機関: 1神戸大学大学院医学系研究科器官治療医学講座(眼科学分野) 2神戸大学医学部附属病院病理部

ページ範囲:P.581 - P.584

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 65歳男性が視覚障害の精査中に,磁気共鳴画像検査(MRDで右眼窩先端部の腫瘍を発見された。眼球突出や眼球運動障害はなかった。腫瘍は筋円錐内にあり,境界鮮明で,25×12mmの大きさであった。8週後に脳神経外科で経頭蓋的に腫瘍が摘出された。腫瘍は眼窩先端部から上眼窩裂を経て海綿静脈洞に進展していた。病理組織学的には神経鞘腫であった。術直後から右外転神経麻痺が生じた,外転神経原発の神経鞘腫が疑われた。術後5か月後に外転神経麻痺と複視はほぼ消失した。眼窩内外転神経鞘腫に外科的治療が奏効した症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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