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特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(2)
原著
文献概要
45歳女性が両眼の視力低下で受診した。両親がいとこ婚であった。矯正視力は右0.6,左0.4。両眼とも角膜実質深部と水晶体に微細な混濁があり,眼底には中心窩の桜実紅斑と視神経萎縮があった。知能障害,異常な顔貌,運動障害,ミオクローヌスなどはなく,末梢血リンパ球の空胞化と手掌の血管腫があった。白血球β—ガラクトシダーゼの低下があり,遺伝子解析で保護蛋白遺伝子の異常(SpDE×7)がホモの状態で存在した。以上から本症例をガラクトシアリドーシスⅡb型と診断した。
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