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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

やさしい目で きびしい目で・28

ドライアイは儲からない

著者: 石岡みさき1

所属機関: 1両国眼科クリニック

ページ範囲:P.595 - P.595

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 「風が目にしみて涙が出る」という初診の方。大体こういう主訴はドライアイです(涙が出てドライアイとはこれ如何に?と思う方も多いようですが)。眼表面は強く染色され,シルマー検査では「クリアランスの悪いドライアイ」でした。「市販の目薬を使っていませんか?」と聞くと「いいえ,市販のは使っていませんが,内科でもらったものを使っています」という。どうやら白内障の点眼薬を使っているよう。点眼薬に含まれている防腐剤の影響を説明し,使用を中止するようお話しましたが,かかりつけの先生がせっかく疲れ目に効くといって出してくれた(そう説明があったそう)目薬をやめるのは惜しそうでした。
 これはマイナーな科を選んだひがみに聞こえるようですが,われわれ眼科医が「血圧が高いようだから飲み薬を出しましょう」といえば,患者さんも内科医もびっくりするでしょう。でも内科医が点眼薬を出しても,どうして誰も変に思わないのでしょうか?(時々,白内障術後の方にも内科から白内障治療薬が出ていることがあるそうです……。)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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